
こんなことで、不安になっていませんか?
- 周りは締め切りで慌ただしいのに、自分の机には急ぎの仕事がない
- 手が空いたと伝えても「大丈夫、こっちでやっておくから」と返される
- することがないまま、一日がとても長く感じる
- 「もしかして干された?」と、ひとりで考え込んでしまう
上司が仕事を任せてくれない日が続くと、「信用されていないのかな」と不安になるのは自然なことです。仕事がない状態は楽そうに見えて、実はとても居心地が悪いものです。
結論
上司が仕事を任せない理由は、「自分でやったほうが早い」「あなたの負担を気にしている」といった上司側の事情のこともあります。
ただし、仕事を取り上げられる、会議や連絡から自分だけ外されるといったことが長く続くなら、上司の事情だけでは説明がつきません。
この記事でわかること
- 上司が仕事を任せてくれない6つの本音
- 上司の事情なのか、わざと外されているのかの見分け方
- 意図的に仕事を外されているときの相談先
- 任せてもらうための動き方と、声のかけ方の例文
- 仕事が少ない時期にやってはいけないこと
この記事の目次閉じる開く
上司が仕事を任せてくれない6つの本音
任せてもらえない理由は、あなたの力不足だけとは限りません。上司の側から見ると、どんな事情があるのでしょうか。よくある6つの本音を見ていきます。

1. 自分でやったほうが早いと思っている
仕事ができる上司ほど、「説明している時間があったら、自分でやったほうが早い」と考えがちです。締め切りが近い仕事や、細かい事情を知らないと進めにくい仕事は、とくに上司が抱え込みやすくなります。
この場合、任せないのはあなたを信用していないからとは限りません。上司自身に、教えるための時間の余裕がないのです。
2. あなたの負担を気にしている
入社や異動から間もない時期、体調を崩して休んだあと、家庭の事情を伝えたあと。こうした時期には、上司があえて仕事の量を抑えていることがあります。
上司なりの気づかいでも、理由が伝わっていなければ「外されている」と映ってしまいます。思い当たる場合は、「もう少し仕事を増やしても大丈夫です」と伝えるだけで、状況が変わることもあります。
3. 任せ方がわからない
上司になったばかりの人や、自分も現場の仕事をたくさん抱えている上司は、仕事の切り分け方がわからないことがあります。「どこまで説明すればいいか」「どの部分なら任せられるか」を考える時間がとれず、結局ひとりでやってしまうのです。
この場合は、あなたの側から「この部分なら私がやれます」と範囲を示すと、上司も頼みやすくなります。
4. 任せきるだけの信頼が、まだ足りない
前に任された仕事でミスがあった、締め切りに遅れたことがある。そうした出来事が上司の記憶に残っていると、大事な仕事ほど慎重になります。
ただ、これは「もう任せない」という意味ではないことが多いです。小さな仕事を確実にこなしていくうちに、信頼は取り戻せます。
5. チームの事情で、仕事そのものが少ない
担当の割り振りが前から決まっている、取引先が減って仕事の量自体が少ない、という場合もあります。周りが忙しそうに見えても、実はそれぞれが自分の担当を抱えているだけかもしれません。
この場合、上司にも配れる仕事がないのです。あなたへの評価とは関係のない理由なので、必要以上に落ち込まなくて大丈夫です。
6. わざと仕事から外している
上司が意図して、特定の人に仕事を回さないこともあります。個人的に気に入らない、辞めてほしいと思っている、ほかの人をひいきしている、といった理由です。
これは、上の5つとは性質がまったく違います。見分け方と相談先は、このあとくわしく説明します。

シンパンくんから
任せてもらえないと、自分に原因があると思いがちだよね。でも、上司の忙しさや気づかいが理由のことも多いんだ。まずは、どれに近いかを見分けるところから始めよう。
上司の事情?それとも干された?見分けるポイント
上司の事情で任されていないのか、意図して外されているのかは、次のような点を比べると見えてきます。
| 見るところ | 上司の事情の場合 | 外されている場合 |
|---|---|---|
| 続いている期間 | 忙しい時期だけ | 何か月も続く |
| 周りの人 | ほかの人も同じ | 自分だけ |
| 理由を聞くと | 説明がある | はぐらかされる |
| 会議や連絡 | これまで通り届く | 自分だけ届かない |
| 申し出たとき | 「助かる」と頼まれる | 断られ続ける |
いちばんの違いは、「自分だけ」が「長く」続いているかどうかです。忙しい時期だけ仕事を振られないのであれば、上司の事情によるものと考えてよいでしょう。
意図的に外されている可能性があるサイン
- 担当していた仕事を、理由の説明なく取り上げられた
- 自分だけ、チームの会議やメールの宛先から外されている
- 能力や経験とかけ離れた、簡単な作業だけを続けて命じられる
- 「何か手伝えることはありますか」と聞いても、何度も断られる
- ほかの人の前で、仕事がないことをからかわれる
当てはまるものがひとつだけなら、まだ判断は早いかもしれません。担当が切り替わる時期だったり、上司が単に伝え忘れていたりすることもあります。
決めつける前に、上司に理由を聞いてみる
外されているのかどうかは、上司に聞いてみないとわからないこともあります。責める言い方ではなく、仕事の確認として聞いてみましょう。
- 「〇〇の担当から外れたのは、何か理由がありますか。次に生かしたいので教えてください」
- 「これから、私にはどんな仕事を任せたいと考えていらっしゃいますか」
理由をきちんと説明してくれるなら、上司の事情であることが多いでしょう。何度聞いてもはぐらかされる、聞いたこと自体をとがめられる、という場合は、次の章の相談先も考えてください。
特定の人にばかり仕事が集まるときは、上司のえこひいきが関わっていることもあります。お気に入りの部下をつくる上司の心理と付き合い方は、上司がえこひいきする心理で紹介しています。
上司との関係だけでなく、職場の人間関係全体が気になってきたときは、次の診断で今の状態を整理してみてください。
わざと仕事を外されているときは、ひとりで抱えない
仕事をまったく与えない、能力や経験とかけ離れた簡単な作業だけをさせる、ひとりだけ会議や連絡から外す。こうした扱いが続くなら、パワハラ(上の立場を利用した職場での嫌がらせ)として扱われることもある問題です。
「自分が悪いのかも」と、我慢を続ける必要はありません。まずは、次のことから始めてみてください。
- いつ、どの仕事を外されたか、誰に何と言われたかをメモに残す
- 外される前と後で、自分が担当していた仕事を書き出しておく
- 人事やハラスメントの相談窓口、話しやすい別の部署の上司に状況を伝える
- 会社の外の公的な窓口として、総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)に問い合わせる
メモは、日付と出来事を短く書くだけでかまいません。あとで相談するときに、状況を順番に説明する助けになります。
相談の場では、「いつから」「何が変わったか」「自分はどうしたいか」の3つを伝えると、話が伝わりやすくなります。担当に戻りたいのか、部署を変えたいのかが決まっていなくても、困っていることを伝えるだけで十分です。
眠れない、食欲がない、朝になると会社に行くのがつらいなど、心や体に不調が出ているときは、医療機関にも相談してください。これからの働き方を考えるのは、心と体を守ってからでも遅くありません。
異動を考えている上司のこともあります
仕事を減らされるのは、上司があなたを別の部署に移そうと考えているからのこともあります。異動させたいと思われているときのサインと、そのときにできることは、上司が異動させたいと思っているサインで紹介しています。

上司に仕事を任せてもらうための動き方
上司の事情で任されていない場合は、あなたの動き方しだいで状況が変わることも多いです。先ほどの本音ごとに、任せてもらうための近道をまとめると次のようになります。
| 上司の本音 | 任せてもらう近道 |
|---|---|
| 自分でやるほうが早い | 一部分だけ引き受ける |
| 負担を気にしている | 「増やしても大丈夫」と伝える |
| 任せ方がわからない | できる範囲を自分から示す |
| 信頼がまだ足りない | 小さな仕事を確実に終える |
| 仕事そのものが少ない | 自分で仕事を見つけて相談する |
ここからは、今日からできる具体的な動き方を紹介します。
小さな仕事こそ、早めに確実に終わらせる
信頼は、大きな仕事より、小さな仕事の積み重ねでできていきます。頼まれたデータの入力や資料のコピーでも、期限より少し早く終わらせて、「終わりました」と一言添えましょう。
上司が気にしているのは、仕事の大きさより「頼んだら、どうなったかがわかるか」です。終わったことを必ず伝える人は、それだけで「次も頼みやすい人」になれます。
「手が空いています」は具体的に伝える
「何かやることはありますか?」と聞かれると、上司はその場で仕事を考えなければなりません。忙しい上司ほど、「今は大丈夫」と答えてしまいます。
自分にできることを具体的に添えて申し出ると、上司も頼みやすくなります。
〇〇の件、終わりました。今日の午後は手が空いています。
よければ、来週の会議資料の数字の確認をやりましょうか。
助かる。じゃあ、表のところをお願いできる?

上司の仕事を「部分」で引き受ける
上司が抱え込んでいる仕事を、まるごと任せてほしいと言うのは難しいものです。それより、「下書きだけ」「資料集めだけ」と、一部分を引き受けるほうが現実的です。
一部分でも任されたら、途中で一度「ここまで進みました。この方向で合っていますか?」と見せましょう。途中で確かめてくれる人には、上司も安心して次の仕事を渡せます。
任された仕事の途中で指示が何度も変わり、やり直しが続くときは、指示がころころ変わる上司の本音で、振り回されないための確かめ方を紹介しています。
新しい上司には、得意なことを先に伝える
上司が替わったばかりのころは、あなたが何を得意としているのか、上司はまだ知りません。任されないのは評価が低いからではなく、上司の手元に情報が足りないからのこともあります。
「前の担当では、取引先との日程調整や見積もりの作成をしていました」と、これまでの仕事を短く伝えておきましょう。仕事を割り振るときに、上司の頭にあなたの顔が浮かびやすくなります。
面談で、これからのことを相談する
それでも状況が変わらないときは、面談や1対1で話せる時間に、落ち着いて伝えてみましょう。責める言い方ではなく、「これからどうしたいか」を話す形にするのがコツです。
最近、担当している仕事が少なくて、もっとチームの役に立ちたいと思っています。
私に足りないところがあれば、教えていただけますか。
そう考えてくれていたんだね。じゃあ、次の案件の準備から入ってもらおうか。
「仕事をください」ではなく、「役に立ちたい」「足りないところを教えてほしい」と伝えると、上司も前向きに受け止めやすくなります。
反対に、任される仕事が急に増えて戸惑っているときは、それが期待なのかどうかを上司に期待されているサインで見分けられます。
仕事が少ない時期に、やってはいけないこと
仕事がない時間はつらいものですが、その過ごし方も上司は意外と見ています。次のような行動は、状況をかえって悪くしてしまいます。
状況を悪くしてしまう行動
- 不満を同僚にこぼし続ける、上司の悪口を言う
- 頼まれていないほかの人の仕事を、勝手に進める
- 上司の考えを、周りの人に探りを入れて聞き出そうとする
- することがないからと、席を長く外したり、ぼんやり過ごしたりする
- 「どうして私には任せてくれないんですか」と人前で問い詰める
手が空いている時間は、業務に関係する勉強、チームの資料の整理、手順書の見直しなど、自分で見つけられる仕事に使いましょう。
ただし、何をするかは、事前に上司に一言伝えておくと安心です。「手が空いている間、〇〇の手順書を見直してもいいですか」と確認しておけば、勝手なことをしていると思われずにすみます。
上司が以前より何も言わなくなった気がするときは、上司が怒らなくなったのは見放されたサイン?本音の見分け方と信頼を取り戻す方法も参考にしてください。上司の態度そのものが自分にだけ冷たいと感じるなら、上司が自分にだけ冷たい本音で見分け方を紹介しています。
モヤモヤが続いて、ひとりではつらいときは
上司の事情だとわかっていても、任せてもらえない毎日は、少しずつ自信を削っていきます。家族や友人に話しても「仕事が少ないなら楽でいいじゃない」と言われ、わかってもらえないこともあるでしょう。
職場の事情を知らない第三者に話を聞いてもらうと、自分の気持ちや、次に上司へどう声をかけるかが整理されることがあります。
よくある質問
仕事がないのに、忙しいふりをしたほうがいいですか?
忙しいふりは、続けるほど自分がつらくなります。それより、手が空いていることを上司に伝え、空いた時間に何をするかを相談しておくほうが安心です。
任せてもらえないのは、能力が低いと思われているからですか?
そうとは限りません。上司の忙しさや気づかい、チームの事情が理由のことも多いです。気になるなら「私に足りないところはありますか」と、仕事の話として聞いてみましょう。
自分から「仕事をください」と言うのは、迷惑ではありませんか?
伝え方しだいです。何ができるかを具体的に添えれば、助かると感じる上司は多いでしょう。会議の直前など上司が慌ただしいときは避け、落ち着いていそうな時間を選びましょう。
在宅勤務の日は、仕事を振られているのかどうかもわかりません。
顔が見えないと、上司もあなたの手の空き具合がわかりません。朝のうちに「今日は〇〇と△△を進めます。午後は少し余裕があります」とチャットで一言送っておくと、仕事を頼むきっかけになります。
同じチームの人には仕事が回っているのに、私だけ来ません。
短い期間なら、担当の割り振りの都合かもしれません。何か月も続き、理由を聞いてもはぐらかされる場合は、メモを残したうえで、社内の相談窓口や人事、総合労働相談コーナーなどに相談することも考えてください。
まとめ
仕事を任せてもらえないと感じたときのポイントを、もう一度整理しておきます。
- 任せてくれない理由には、自分でやるほうが早い、負担への配慮、任せ方がわからないなど上司側の事情もある
- 前のミスで慎重になっている場合も、小さな仕事の積み重ねで信頼は取り戻せる
- 「自分だけ」「長く」「理由なく」外されているなら、意図的なこともある
- 仕事を与えない扱いはパワハラにあたる場合もあり、記録を残して社内の窓口や総合労働相談コーナーに相談する
- 手が空いたら、できることを具体的に添えて申し出る
- 面談では「役に立ちたい」「足りないところを教えてほしい」と前向きに伝える
任せてもらえない時間は、信頼を積み直す準備の時間にもできます。まずは今日の小さな仕事を、「終わりました」の一言まで含めて仕上げてみてください。

シンパンくんから
仕事がない毎日は、思っている以上に心が疲れるものだよ。焦らなくて大丈夫。小さな「終わりました」を重ねていくうちに、頼まれる場面は少しずつ増えていくよ。




