こんなこと、ありませんか?

  • お迎えから帰ると、ごはん、お風呂、寝かしつけと座る暇もない
  • こちらがせわしなく動く横で、夫はソファでスマホを眺めている
  • 「言ってくれればやるのに」と言われて、かえって力が抜ける
  • 子どもを大切に思っているはずなのに、なぜ動かないのかと悲しくなる

毎日へとへとなのに、夫は頼まないと動いてくれない。育児をしない夫の心理がわからないままだと、疲れに悲しさまで重なって、つらくなりますよね。

結論

育児をしない夫に、子どもへの愛情がないとは限りません。育児の主役は妻で、自分は「手伝う側」だと感じていることや、何をすればいいのか本当にわからないことが、夫の手を止めていることもあります。

だからこそ、「手伝って」と頼むより、一つの仕事を最初から最後まで「任せる」ほうが、夫は動きやすくなります。

この記事でわかること

  • 育児をしない夫によくある6つの本音
  • 「手伝う」という言葉にひそむ、感覚のずれ
  • 頼めば動く夫と、育児を避けている夫の見分け方
  • 当事者になってもらうための任せ方と例文
  • できたときの声かけと、口を出しすぎないコツ
この記事の目次閉じる開く
  1. 育児をしない夫によくある6つの本音
    1. 何から手をつければいいのか、本当にわからない
    2. 妻のほうが上手だから、任せたほうがいいと思っている
    3. 「仕事で疲れている」が、自分の中の言い訳になっている
    4. 自分は「手伝う側」だと思っている
    5. 自分の父親の姿が「普通」になっている
    6. 子どもが小さいうちは、まだ自分の出番ではないと思っている
  2. 「手伝う」と「育てる」のあいだにある感覚のずれ
    1. 夫に見えていない「名前のない育児」
  3. 頼めば動く夫と、育児を避けている夫の見分け方
  4. 夫の手を止めてしまう、逆効果の頼み方
    1. 黙ってやり直すと、夫の出番がなくなる
    2. 「察してほしい」は、育児に慣れていない夫には届きにくい
  5. 当事者になってもらうための任せ方
    1. まずは育児の分け方を、落ち着いた時間に話し合う
    2. 「手伝って」ではなく、仕事の名前で頼む
    3. 「最初から最後まで」をひとまとめにして任せる
    4. 子どもの年齢に合わせて、任せる仕事を選ぶ
    5. 夫が一人で子どもを見る時間を作る
    6. 子どもの情報を、二人で同じだけ持つ
  6. できたときの声かけで、次につなげる
    1. 結果より「やってくれたこと」を言葉にする
    2. 子どもの反応を、夫に届ける
    3. 感謝は一方通行にしない
  7. それでも夫が変わらないときは
  8. よくある質問
  9. まとめ

育児をしない夫によくある6つの本音

育児に手を出さない夫の頭の中では、何が起きているのでしょうか。よくある本音を6つ、場面とあわせて見ていきます。

何から手をつければいいのか、本当にわからない

赤ちゃんが泣き出したとき、おなかがすいたのか、眠いのか、おむつなのか。毎日そばにいるあなたにはすぐわかることも、夫には見当がつかないことがあります。

わからないまま抱っこして、もっと泣かれてしまうのがこわい。だから、つい「ママ、泣いてるよ」とあなたを呼んでしまう。動かないのではなく、動き方がわからない状態です。

妻のほうが上手だから、任せたほうがいいと思っている

寝かしつけも着替えも、あなたがやると早く済みます。夫はそれを見て、「自分が下手にやるより、妻がやったほうが子どものためだ」と考えていることがあります。

一度やってみてうまくいかなかったり、「そうじゃなくて」と言われたりした経験があると、なおさらです。出番がないと感じた夫は、少しずつ見ている側に回ってしまいます。

「仕事で疲れている」が、自分の中の言い訳になっている

平日は仕事で手いっぱいで、家に帰ったら休みたい。そう考えて、育児を「時間と体力が余っているときにやるもの」と位置づけている夫もいます。

けれど、子どもの世話は、こちらの都合に合わせて待ってはくれません。あなたも同じように疲れていることに、夫が気づいていない場合も多いのです。

自分は「手伝う側」だと思っている

「お風呂、入れておいたよ」「何か手伝おうか?」。こうした言葉の裏には、育児は妻の仕事で、自分はその補助をする立場だという感覚が隠れています。

本人に悪気はなく、むしろ協力しているつもりのことが多いものです。そのため、お礼を言われないと「せっかくやったのに」と、不満を感じることさえあります。

自分の父親の姿が「普通」になっている

父親は外で働き、子どものことは母親に任せる。そんな家庭で育った夫にとっては、その形が当たり前になっていることがあります。

見たことのないものは、まねのしようがありません。夫自身も、どう関われば「いい父親」になれるのか、手本がなくて迷っているのかもしれません。

子どもが小さいうちは、まだ自分の出番ではないと思っている

赤ちゃんのうちは母親が見るもので、言葉を話したり一緒に遊べたりするようになったら、自分の出番が来る。そう考えている夫もいます。

けれど、子どもとの関係は、おむつ替えや寝かしつけのような毎日の積み重ねの中で育っていくものです。出番を待っているあいだに、子どもとの距離が開いてしまうこともあります。

話の輪から少し離れて立つ人
育児の輪に、どう入ればいいか迷っていることも

シンパンくんからあなたへ

やる気がないように見えても、「やり方がわからない」「自分は脇役」と思っているだけのことも多いんだ。そこが見えてくると、頼み方も変えられるよ。

「手伝う」と「育てる」のあいだにある感覚のずれ

育児をめぐるすれ違いの根っこには、夫婦の感覚のずれがあります。同じ場面でも、「手伝う側」の夫と「当事者」の夫では、動き方がこれだけ違います。

場面手伝う側の夫当事者の夫
夜中に子どもが泣く妻が起きるのを待つ交代で起きる
おむつが残り少ない「もうないよ」と言う自分で買い足す
保育園の行事妻に聞いて知る自分でも予定を知っている
子どもの急な発熱妻が休むものと思うどちらが休むか相談する

目指したいのは、育児を「頼まれたらやること」から「自分の仕事」に変えてもらうことです。そのためには、夫を責めるより先に、夫の目に入っていない育児の仕事を見える形にすることが近道になります。

家事の負担が偏っている
夫に見えていない育児の仕事は、思っている以上にたくさんあります

夫に見えていない「名前のない育児」

お風呂や遊び相手のような目立つ仕事の裏には、名前のつかない細かな仕事が山ほどあります。

  • 保育園の連絡帳を書き、持ち物をそろえる
  • 予防接種や健診の予約を入れる
  • 爪を切り、服や靴のサイズを見直す
  • 子どもの好き嫌いや、最近できるようになったことを覚えておく
  • おむつやミルク、薬の残りを確かめて買い足す

夫が知っている育児は、このうちのほんの一部かもしれません。一度、紙に書き出して二人で眺めてみると、「こんなにあったの?」と夫の見方が変わるきっかけになります。

頼めば動く夫と、育児を避けている夫の見分け方

育児をしない夫が、みな同じ状態というわけではありません。頼めば動いてくれるのか、育児そのものを避けているのかで、向き合い方は変わります。

育児を避けているかもしれないサイン

  • 具体的に頼んでも、毎回理由をつけて断る
  • 子どもと二人きりになる日に限って、予定を入れる
  • 子どもが泣き出すと、別の部屋へ行ってしまう
  • 保育園や子どもの様子を話しても、ほとんど反応がない
  • 育児の話を持ち出すと、決まって不機嫌になる

当てはまるものが少なく、頼めばやってくれることが多いなら、夫は「手伝う側」の感覚にとどまっているだけの可能性が高いでしょう。この場合は、このあと紹介する任せ方で変わる余地が大きいはずです。

いくつも当てはまるなら、育児の前に、夫婦の関係や夫の心の状態に引っかかりがあるのかもしれません。子どもには優しいのに、あなたにだけ冷たい態度をとる場合は、子どもには優しいのに妻には冷たい夫の本音も読んでみてください。

育児のこと以外も含めて、夫の今の気持ちを確かめたいなら、次の診断で当てはまる項目を選んでみてください。

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夫の手を止めてしまう、逆効果の頼み方

毎日へとへとだと、つい強い言い方になってしまうのは無理もありません。ただ、次のような頼み方は、夫をますます育児から遠ざけてしまいます。

避けたい頼み方

  • 「なんで何もしてくれないの」と、たまった不満をまとめてぶつける
  • 夫がやったことを、あとから黙ってやり直す
  • 横に立って、やり方に細かく口を出す
  • 「ちょっと手伝って」と、中身を言わずに頼む
  • 言わなくても気づいてほしいと、黙って待ち続ける

黙ってやり直すと、夫の出番がなくなる

夫が着せた服の組み合わせが気になって、あとからこっそり着替えさせる。夫が洗った哺乳びんを、もう一度洗い直す。あなたにとっては小さなことでも、夫は「自分がやっても意味がない」と受け取ってしまいます。

安全にかかわること以外は、多少のやり方の違いには目をつぶりましょう。夫が自分なりのやり方を見つけることも、当事者になるための大切な一歩です。

「察してほしい」は、育児に慣れていない夫には届きにくい

あなたが忙しそうにしていれば、夫も気づいて動いてくれるはず。そう期待して待っていても、何をすればいいかわからない夫には、なかなか伝わりません。

察してもらうのを待つより、はっきり言葉で頼むほうが、あなたの心もずっと楽になります。言葉にすることは、わがままではありません。

当事者になってもらうための任せ方

ここからは、夫に育児を「自分の仕事」と感じてもらうための頼み方を紹介します。ポイントは、手伝いを頼むのではなく、仕事ごと任せることです。

日程を合わせるやり取り
任せる仕事と予定を、二人で決めて共有しましょう

まずは育児の分け方を、落ち着いた時間に話し合う

日々の頼みごととは別に、育児の分け方そのものを話し合う時間を作りましょう。子どもが寝たあとや休日の昼など、お互いに余裕のあるときが向いています。

育児の分け方を話し合うときの切り出し方
あなた

最近ちょっと余裕がなくて、育児の分け方を一緒に考えたいんだけど、今いい?

あなた

責めたいわけじゃなくて、二人で無理なく回せる形にしたいんだ

相手

うん、何をすればいい?

あなた

まずは、平日の朝の保育園の送りをお願いできるとすごく助かる

最初に「責めたいわけではない」と伝えておくと、夫も身構えずに耳を傾けやすくなります。

「手伝って」ではなく、仕事の名前で頼む

「手伝って」という言葉は、それだけで「主役は妻」という前提を含んでいます。頼むときは、何をしてほしいのかを具体的な仕事の名前で伝えましょう。

仕事の名前で頼むときの例
あなた

今日のお風呂、準備から着替えまでお願いしてもいい?

あなた

保湿クリームは、洗面所の青いボトルを使ってね

相手

わかった。何時ごろ入れればいい?

あなた

7時くらいだと助かる!

「最初から最後まで」をひとまとめにして任せる

お風呂なら、お湯をためるところから、体をふいて保湿し、パジャマを着せるところまで。一部分だけでなく、ひと続きの流れごと手放すのが、任せるときのコツです。

途中だけを頼まれると、夫はいつまでも「言われたことをこなす人」のままです。最初から最後まで自分で回すと、「次はこうしよう」と考えるようになり、自然と当事者の目線が育っていきます。

子どもの年齢に合わせて、任せる仕事を選ぶ

任せやすい仕事は、子どもの年齢によって変わります。夫が取りかかりやすいものから選んでみましょう。

  • 赤ちゃんのころ:お風呂、休日の朝のミルク、夜中のおむつ替え
  • 保育園や幼稚園のころ:朝の送り、歯みがきの仕上げ、休日の公園
  • 小学生のころ:宿題の丸つけ、習い事の送り迎え、学校からの手紙の確認

一度に全部を渡すのではなく、まずは一つを決めて、しばらく続けてもらうのがおすすめです。慣れてきたら、二つ目を相談しましょう。

夫が一人で子どもを見る時間を作る

あなたがそばにいると、夫はどうしても頼ってしまいます。週末の数時間だけでも、あなたが家を離れ、夫が一人で子どもを見る時間を作ってみましょう。

美容院に行く、友人とお茶をする、一人で買い物をする。その間、夫は子どもの食事やおむつ替えを、すべて自分で判断することになります。この経験が、育児の大変さを肌で知る何よりのきっかけになります。

子どもの情報を、二人で同じだけ持つ

当事者になるには、子どもの予定や様子を知っていることが欠かせません。保育園の行事や健診の日は、夫のスマホでも見られる予定表にまとめておきましょう。

  • 保育園からのお知らせは、写真に撮って夫にも送る
  • 健診や予防接種の日は、二人の予定表に入れる
  • 子どもの最近の様子を、寝る前に一言ずつ話す

家事の分け方も見直したいときは、夫が家事をしない心理で、動いてもらいやすい頼み方を紹介しています。休日の過ごし方でもめがちなら、休日に寝てばかりの夫の本音もあわせて読んでみてください。

シンパンくんからあなたへ

最初はうまくいかなくても大丈夫。「任せたら口を出さない」を守るだけで、夫の動き方が少しずつ変わっていくことが多いんだ。

できたときの声かけで、次につなげる

任せた仕事を夫がやり終えたら、そのあとの一言が大切です。声のかけ方しだいで、「またやろう」と思えるか、「もうやりたくない」と思うかが分かれます。

一緒にできて距離が縮まる
一緒にできた小さな成功が、次の「やってみよう」につながります

結果より「やってくれたこと」を言葉にする

寝かしつけに時間がかかっても、服の組み合わせがちぐはぐでも、まずは引き受けてくれたこと自体を認めましょう。

できたときの声かけの例
あなた

寝かしつけ、ありがとう。おかげで洗い物が全部終わったよ

あなた

今日のお風呂、すごく楽しかったみたい。また入れてあげてね

「助かった」の中身を具体的に言うと、夫は自分のしたことが家族の役に立ったと実感できます。

子どもの反応を、夫に届ける

「パパと公園に行ったこと、保育園の先生にうれしそうに話してたって」。子どもの反応を伝えると、夫は育児を、頼まれた仕事ではなく自分と子どもとの時間として感じられるようになります。

感謝は一方通行にしない

あなたばかりがお礼を言っていると、「やってあげている」という夫の感覚が強まることもあります。夫婦でお互いに「ありがとう」を言い合える形が理想です。

夫から感謝の言葉が出てこないときの伝え方は、「ありがとう」を言わない夫の本音でくわしく紹介しています。

それでも夫が変わらないときは

頼み方を変えても、夫がなかなか動いてくれない。話し合おうとしても、「仕事が忙しい」の一言で終わってしまう。そんな日が続くと、育児の大変さに加えて、夫への失望まで一人で抱えることになります。

身近ではない誰かに話を聞いてもらうと、自分がどれだけ頑張ってきたかに、あらためて気づけることがあります。夫への伝え方について、新しいヒントが見つかることもあるでしょう。

よくある質問

「仕事で疲れているから無理」と言われてしまいます。

疲れていること自体は、まず認めてあげましょう。そのうえで、「平日は寝る前の絵本だけ」「土日の朝ごはんは担当」など、疲れていてもできる小さな仕事から任せてみてください。量より先に、「自分の担当がある」状態を作ることが大切です。

夫に任せると、やり方が雑で心配です。

お風呂で目を離さない、薬の量を守るなど、子どもの安全にかかわることだけは最初にしっかり伝えておきましょう。それ以外は、多少やり方が違っても見守るほうが、夫の上達はずっと早くなります。

夜泣きの対応は、どう分ければいいですか?

「金曜と土曜の夜は夫」「夜中の0時までは夫、そのあとは自分」のように、曜日や時間で区切る方法があります。翌日の仕事を気にする夫には、休みの前の夜から担当してもらうと、受け入れてもらいやすいでしょう。

子どもが「ママがいい」と言うので、夫がすねてしまいます。

子どもが慣れた人を求めるのは自然なことです。夫には「パパと過ごす時間がまだ少ないからだよ」と伝え、二人で過ごす時間を少しずつ増やしてもらいましょう。慣れてくると、子どものほうから夫を呼ぶようになることもあります。

毎日くたくたで、ふとした瞬間に涙が出ます。

それだけ頑張り続けてきたのだと思います。眠れない、何をしても楽しくないといった状態が続くときは、一人で抱えずに、医療機関や自治体の保健センターに相談してください。子どもを短い時間預けられる仕組みがないか、自治体に聞いてみるのもおすすめです。

まとめ

育児をしない夫の本音と、当事者になってもらうための頼み方をまとめます。

  • 育児をしない本音は、やり方がわからない・妻のほうが上手と思っている・疲れを言い訳にしている、など
  • 自分は手伝う側という感覚や、父親の手本がないこと、出番はまだ先という思い込みも、手を止める理由になる
  • 「手伝う」感覚のままでは、言われたことしかできない。名前のない育児の仕事を見える形にする
  • 頼んでも毎回断る、子どもと二人きりを避けるなどが重なるなら、育児以前の問題に目を向ける
  • 黙ってやり直す、察してほしいと待つ、のは逆効果
  • 仕事の名前で頼み、最初から最後まで任せ、一人で子どもを見る時間を作る
  • できたときは、やってくれたことと子どもの反応を具体的に伝える

育児は、どちらかが手伝うものではなく、二人で引き受けていくものです。今日の小さな「お願い」から、夫が自分の出番に気づくきっかけを作っていきましょう。

シンパンくんからあなたへ

ここまで一人で頑張ってきたあなたは、本当にえらいよ。全部を一度に変えなくていいから、まずは一つだけ、夫に任せてみよう。