こんなこと、ありませんか?

  • 「ごめん、これお願いできる?」と、机に書類を置かれる
  • 頼まれるたびに、そっとため息をついている
  • 自分の仕事より、頼まれた仕事のほうが多い
  • 「なぜ自分ばかり」と思う日が続いている

仕事を押し付けてくる同僚がいても、つい断れないのは、あなたがやさしく、責任感が強いからです。けれど、引き受け続けるうちに残業が増え、心も体も疲れきってしまっては、元も子もありません。

結論

押し付けてくる同僚が、あなたを困らせたいとは限りません。「この人なら断らない」と思っているだけかもしれません。

断り方を少し変えるだけで、頼まれる量は減らしていけます。

この記事でわかること

  • 仕事を押し付けてくる同僚の、よくある6つの本音
  • なぜ自分ばかり?頼まれやすい人の特徴
  • 「頼りにされている」と「押し付けられている」の見分け方
  • 角を立てずに断る言い方と、丸投げされたときの返し方の例
  • 減らないときの、上司への相談の仕方
この記事の目次閉じる開く
  1. 仕事を押し付けてくる同僚の本音
    1. 「この人なら断らない」と思っている
    2. 自分の負担を減らしたい
    3. あなたを頼りにしている
    4. 頼んでいる自覚が薄い
    5. 職場に慣れておらず、頼れる人がほかにいない
    6. 職場の仕事の分け方があいまいになっている
  2. なぜ自分ばかり?頼まれやすい人の特徴と見分け方
    1. 頼まれやすい人によくある特徴
    2. 「頼りにされている」と「押し付けられている」の見分け方
  3. 仕事を押し付けられたときにやってはいけないこと
  4. 角を立てずに断る言い方(例文)
    1. 今の仕事量を伝えて断る
    2. 条件をつけて引き受ける
    3. 一部だけ引き受ける
    4. チャットで頼まれたときの返し方
    5. 丸投げされたときの返し方
  5. 押し付けられにくくなる、普段のひと工夫
    1. 忙しさを見える形にしておく
    2. 即答せず、いったん確かめる
    3. 引き受けたい仕事は自分から手を挙げる
  6. 減らないときは上司に相談する
    1. 相談したほうがいいタイミング
    2. 事実と数字で伝える(例文)
    3. 割り振りが上司のほうで偏っているとき
  7. それでも、ひとりで抱えこんでしまうときは
  8. よくある質問
  9. まとめ

仕事を押し付けてくる同僚の本音

同僚が仕事を回してくる理由は、ひとつではありません。よくある6つの本音を見ていきましょう。

同僚
仕事を回してくる理由は、人によってさまざまです

「この人なら断らない」と思っている

よくあるのが、これまで何度も引き受けてくれたことから、「頼めばやってくれる人」と思われているケースです。相手に悪気はないことが多く、頼む先として、あなたの顔が真っ先に浮かぶようになっているのです。

一度でも快く引き受けると、次からも同じように頼まれやすくなります。頼む側にとっては、断られる心配のない相手が、いちばん声をかけやすいからです。

自分の負担を減らしたい

自分の仕事で手いっぱいで、少しでも減らしたいと考えている人もいます。忙しさで余裕がなくなると、「手が空いていそうな人」に仕事を回したくなるものです。

なかには、評価されやすい仕事は自分で抱え、手間のかかる作業だけを回してくる人もいます。あなたと張り合う気持ちが隠れていることもあります。そうした相手とのほどよい距離の取り方は、マウントを取ってくる同僚についての記事が参考になります。

あなたを頼りにしている

あなたの仕事が丁寧で、任せれば安心だと思われている場合もあります。「〇〇さんがやると早いから」「〇〇さんの資料は見やすいから」と言われるなら、信頼されている証拠でもあります。

ただ、頼りにされることと、何でも引き受けることは別の話です。信頼してくれている相手ほど、事情を話せばわかってくれるものです。

頼んでいる自覚が薄い

「ちょっとだけ」「ついでに」と軽い気持ちで頼んでいて、あなたにとってどれだけの負担になっているか、想像できていない人もいます。

たとえば、朝はひとりから資料のコピー、昼前には別の人から電話の折り返し、午後にはまた別の人から数字の確認。一つひとつは数分の作業でも、重なると半日がつぶれてしまいます。

相手はそれぞれ「一回くらい」のつもりなので、あなたが言葉にするまで、全体の重さに気づかないのです。

職場に慣れておらず、頼れる人がほかにいない

異動してきたばかりの人や、新しく入ったばかりの人は、誰に頼めばいいのかわからず、話しやすいあなたにばかり声をかけてしまうことがあります。

この場合は、断るよりも「この作業なら〇〇さんがくわしいですよ」と、ほかに頼れる人を教えてあげると、お互いに楽になります。

職場の仕事の分け方があいまいになっている

担当が決まっていない仕事は、気づいた人や断らない人のところへ流れていきがちです。電話の取り次ぎ、備品の補充、会議の準備などが、いつのまにかあなたの仕事になっていませんか。

この場合、問題は同僚一人ひとりではなく、仕事の分け方の仕組みにあります。上司に相談して担当を決めてもらうと、ぐっと解決しやすくなります。

シンパンくんからあなたへ

頼まれると「断ったら悪いかな」って思っちゃうよね。でも、頼む側は意外と軽い気持ちで声をかけていることも多いんだ。

なぜ自分ばかり?頼まれやすい人の特徴と見分け方

同じ職場でも、頼まれやすい人とそうでない人がいます。自分に当てはまるところがないか、確かめてみましょう。

自分の気持ちに気づく
頼まれやすさは、忙しさの見せ方で変わります

頼まれやすい人によくある特徴

頼まれやすい人によくある特徴

  • 頼まれると、内容を聞く前に「いいですよ」と答えてしまう
  • 忙しくても、顔や態度に出さない
  • 頼まれた仕事を、期限より早く仕上げる
  • 自分が今どれだけ仕事を抱えているか、周りに話していない
  • 一度断ると、関係が悪くなるのではと不安になる

当てはまるものが多いほど、周りからは「余裕がある人」「頼みやすい人」に見えています。あなたが忙しいことは、言葉にしなければ周りに伝わりません。

どれも、あなたの長所でもあります。直すべき欠点ではなく、忙しさの見せ方を少し変えればいいだけです。職場だけでなく、友達からも頼みごとばかりされると感じるなら、都合のいい友達についての記事も読んでみてください。

「頼りにされている」と「押し付けられている」の見分け方

頼まれごとが多くても、すべてが押し付けとは限りません。次の表で、頼まれ方を見くらべてみましょう。

見るところ頼りにされている押し付けられている
頼み方事情を説明して頼む「これお願い」だけ
頼む仕事あなたの得意な仕事面倒な作業ばかり
終わったあとお礼や報告がある何も言われない
断ったとき「わかった」と引く不機嫌になる、しつこい

右の列に当てはまることが多いなら、相手はあなたの好意に甘えすぎています。少しずつ断ることを覚えても、あなたが悪者になるわけではありません。

職場での自分の立ち位置を、頼まれごとの多さとは別の面からも見直したいときは、本音診断で今の状態を整理してみるのもおすすめです。

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仕事を押し付けられたときにやってはいけないこと

頼まれごとが重なると、気持ちの余裕がなくなってきます。次のような対応は、かえって自分を苦しめてしまうので気をつけましょう。

やってはいけないこと

  • 本当は無理なのに、黙って全部引き受ける
  • 引き受けたあとで、不機嫌な態度をとる
  • 我慢を重ねた末に、ある日いきなり全部を突き返す
  • 押し付けてくる同僚の悪口を、周りに言いふらす
  • 期限に間に合わないことを、ぎりぎりまで言わない

いちばん避けたいのは、限界まで我慢して、ある日突然爆発してしまうことです。周りからは急に態度が変わったように見え、「あの人は気分屋だ」と誤解されかねません。

引き受けたのに不機嫌でいると、相手には「頼んだら嫌な顔をされた」という印象しか残りません。引き受けるなら気持ちよく、無理なら最初に断る。この切り替えが、自分を守ることにつながります。

角を立てずに断る言い方(例文)

断るときのコツは、相手を否定せずに、自分の事情を伝えることです。場面ごとに、そのまま使える言い方を紹介します。

今の仕事量を伝えて断る

  • 「ごめんなさい、今日は〇〇の締め切りがあって、手が回らないんです」
  • 「今週は△△の資料づくりで手いっぱいなので、今回は難しいです」

理由は短く、具体的に。「無理です」だけで終わらせず、何をしているから難しいのかを添えると、相手も納得しやすくなります。

条件をつけて引き受ける

  • 「明日の午後からなら手伝えます。それでも間に合いますか?」
  • 「〇〇の作業を代わってもらえるなら、引き受けられます」

全部を断るのが難しいときは、条件をつけて引き受ける方法もあります。いつならできるか、何と引き換えならできるかを示すと、相手も気軽には頼みにくくなります。

一部だけ引き受ける

  • 「データの入力だけならできるので、まとめるところはお願いできますか」
  • 「最後の確認だけなら手伝えます」

全部を背負わず、自分にできる範囲だけを引き受けます。相手にも役割を残すことで、まるごと任されるのを防げます。

チャットで頼まれたときの返し方

文字だけのやり取りは、冷たく見えやすいものです。あいさつと、できる代わりの案を一緒に書くと、角が立ちにくくなります。

チャットで頼まれたときの返し方
相手

お疲れさまです!急ぎでこの集計お願いできますか?

あなた

お疲れさまです。今日は〇〇の締め切りがあって、すぐには難しいです。

あなた

明日の午前中なら手をつけられますが、それで間に合いそうですか?

既読のまま返事を後回しにするより、早めに「今日は難しい」と返すほうが、相手もほかの手を考えやすくなります。

丸投げされたときの返し方

「あとはよろしく」と、中身の説明もなく仕事を渡されたときは、引き受ける前に確認しましょう。

丸投げされそうなときの返し方(会話の例)
相手

これ、あとはよろしくね。

あなた

わかりました。先にいくつか確認させてください。

あなた

締め切りはいつで、どこまで仕上げればいいですか?

あなた

途中でわからないことがあったら、〇〇さんに聞いてもいいですか?

確かめることで、「任せっぱなしにはできない」と相手に伝わります。責任の範囲もはっきりして、あとから「そんなつもりじゃなかった」と言われるのを防げます。

頼みを断ったあとの距離感
断ったあとも、いつもどおりに接していれば大丈夫です

シンパンくんからあなたへ

最初のひと言は勇気がいるけど、一度言えると次からはぐっと楽になるよ。「明日なら」から練習してみよう。

押し付けられにくくなる、普段のひと工夫

断り方と同じくらい大切なのが、普段の見せ方です。少しの工夫で、そもそも頼まれごとが集中しにくくなります。

忙しさを見える形にしておく

朝礼や打ち合わせで、「今週は〇〇と△△を進めています」と、自分の担当をひと言伝えておきましょう。共有の予定表や作業の一覧に、自分の仕事を書きこんでおくのも効果的です。

周りがあなたの忙しさを知っていれば、「今は頼むのをやめておこう」と考えてくれる人も増えます。

即答せず、いったん確かめる

頼まれた瞬間に「いいですよ」と言うくせがあるなら、「確認してから、10分後にお返事しますね」と、ひと呼吸おく習慣をつけましょう。

自分の予定を見直す時間ができるだけで、無理な引き受けはぐっと減ります。返事を待つあいだに、相手がほかの人に頼み直すこともあります。

引き受けたい仕事は自分から手を挙げる

頼まれるのを待つのではなく、「この部分は私がやります」と、得意な仕事や関わりたい仕事に、自分から手を挙げるのも一つの方法です。

先に自分の担当がはっきりしていれば、ほかの仕事を頼まれたときも「今はこれを担当しているので」と言いやすくなります。引き受ける仕事を「選ぶ側」に回ると、押し付けられている感覚は小さくなります。

減らないときは上司に相談する

断り方を工夫しても頼まれる量が減らないときや、仕事の分け方そのものに問題があるときは、上司に相談しましょう。

相談の前に伝えることをまとめるパンダ
抱えている仕事を整理してから、上司に相談しましょう

相談したほうがいいタイミング

  • 自分の仕事の締め切りに、間に合わなくなりそうなとき
  • 残業や休日の作業が続いているとき
  • 断っても、同じ人から何度も頼まれるとき

「迷惑をかけたくない」と我慢しがちですが、仕事が回らなくなってから伝えるより、早めに相談したほうが、上司も手を打ちやすくなります。

事実と数字で伝える(例文)

上司には、「〇〇さんに押し付けられて困っています」と人を責める言い方ではなく、今の仕事の状況を事実で伝えます。

  • 「今週は自分の担当のほかに、頼まれた作業が4件あり、自分の仕事が遅れています」
  • 「〇〇の作業は担当が決まっていないので、決めていただけると助かります」

「誰が悪いか」ではなく「仕事がどう回っていないか」を伝えると、上司も割り振りを見直しやすくなります。担当している仕事と頼まれた仕事を一覧にして見せると、さらに伝わりやすくなります。

相談のときに避けたい言い方

「もう限界です」「みんな勝手です」と気持ちだけをぶつけると、上司も何から手をつければいいかわかりません。気持ちは「困っています」のひと言にとどめて、あとは事実を伝えましょう。

割り振りが上司のほうで偏っているとき

そもそも上司が、特定の人に楽な仕事を回し、あなたに負担の大きい仕事ばかり振っている、ということもあります。扱いの差が気になるときは、上司がえこひいきするときの記事も参考にしてください。

断ったら嫌がらせをされる、明らかにこなせない量を押し付けられ続けるといった場合は、職場のハラスメントにあたる可能性があります。こうした状態が続くなら、社内の相談窓口に加えて、各都道府県労働局の総合労働相談コーナーなど、働く人の悩みを受け付けている公的な窓口も使えます。

それでも、ひとりで抱えこんでしまうときは

頼まれると断れない自分に、もどかしさを感じている人もいるでしょう。性格はすぐには変えられないからこそ、自分を責めずに、少しずつ練習していけば大丈夫です。

「断ったら嫌われるかも」という不安が強いときは、その気持ちを誰かに聞いてもらうだけでも、心が軽くなります。職場の人に話しにくければ、外の人の力を借りるのも一つの選択肢です。

よくある質問

仕事を断ったら、嫌われませんか?

理由を添えて丁寧に断れば、関係が大きく崩れることはあまりありません。断ったあとも、あいさつや普段のやり取りを変えずに続けることが大切です。断ったあとに相手がよそよそしくなったときの向き合い方は、同僚の態度が急に変わった理由をまとめた記事で紹介しています。

頼まれごとを断るのが苦手です。どうすれば言えるようになりますか?

いきなり全部を断ろうとせず、「明日なら」「ここまでなら」と条件をつけるところから始めてみましょう。小さな「できません」を伝えられた経験が、少しずつ自信になっていきます。

先輩に押し付けられる場合も、同じ断り方でいいですか?

先輩が相手のときは、断るより「確認」の形をとると角が立ちにくくなります。「今〇〇を進めているのですが、どちらを先にやればいいでしょうか」と優先順位を聞くと、自然に今の仕事量を伝えられます。

引き受けた仕事を、途中で断ってもいいですか?

状況が変わって続けるのが難しくなることもあります。その場合は、できるだけ早く「〇〇が入ってしまい、ここまでしかできません」と、どこまで終わったかを添えて伝えましょう。黙って遅らせるより、ずっと印象がよくなります。

同僚が自分より楽をしているように見えて、イライラします。

その気持ちは自然なものです。ただ、相手の仕事量は外から見えないこともあります。まずは自分の仕事量を上司に伝えて、割り振りの見直しをお願いするほうが、気持ちも楽になります。

まとめ

頼まれごとが重なると、「なぜ自分ばかり」と感じるのは当然のことです。最後に、この記事のポイントをふり返りましょう。

  • 押し付けてくる本音は、「断らない人」だと思われている、負担を減らしたい、頼りにしている、自覚が薄い、頼れる人がほかにいない、仕事の分け方があいまい、など
  • 頼まれやすいのは、やさしく責任感が強く、忙しさを見せない人
  • 黙って全部引き受ける、不機嫌に引き受ける、いきなり爆発するのは避ける
  • 断るときは今の仕事を理由に添え、条件つきや一部だけ引き受ける方法も使う
  • 丸投げされたら、締め切りと範囲を確かめてから引き受ける
  • 忙しさを見える形にし、即答せず、引き受ける仕事は自分で選ぶ
  • 減らないときは、事実と数字で上司に相談する

あなたの時間と力にも、限りがあります。上手に断ることは、職場の人を大切にしながら、自分のことも大切にするための技術です。