やりきれない思いを、抱えていませんか?

  • 言い合いの翌朝、夫は何もなかったような顔をしている
  • 「コーヒーある?」と、いつもどおりに話しかけてくる
  • 昨日のことには一言も触れないまま、一日が始まる
  • 非ははっきりしているのに、夫の口から「ごめん」が出ない

夫が謝らないままだと、怒りを通りこして、むなしさを感じてしまいますよね。謝ってほしいのは、勝ち負けをつけたいからではなく、傷ついた気持ちをわかってほしいからではないでしょうか。

結論

謝らない夫が、悪いと思っていないとは限りません。プライドや負けたくない気持ち、「謝ったら、ずっと責められる」という不安が、言葉をせき止めていることもあります。

夫婦喧嘩を終わらせるには、「ごめん」の一言を引き出すことより、「次に同じことが起きたらどうするか」をふたりで決めることが近道になります。

この記事でわかること

  • 夫が「ごめん」と言えない本音
  • 言葉のかわりに出る「謝っているつもり」のサイン
  • 謝罪を求め続けるより効く「次どうするか」の話し合い方と例文
  • 夫が謝りやすくなる、ふだんの関わり方
この記事の目次閉じる開く
  1. 夫が謝らないのはなぜ?「ごめん」が言えない本音
    1. 1. プライドが邪魔をして、非を認めにくい
    2. 2. 喧嘩を「勝ち負け」で考えてしまう
    3. 3. 謝ったら、ずっと責められると思っている
    4. 4. 態度で謝っているつもりでいる
    5. 5. 謝り方そのものがわからない
  2. 言葉のかわりに出る「謝っているつもり」のサイン
    1. 謝れない夫と、謝る気がない夫の違い
  3. 謝ってほしいときに、やってはいけないこと
    1. 謝罪の言葉だけをゴールにしない
    2. 喧嘩のたびに、昔の話まで持ち出す
    3. 人前で謝らせようとする
  4. 「ごめん」より大切な「次どうするか」の話し合い
    1. 喧嘩の翌日以降、落ち着いてから切り出す
    2. 責める話ではなく、決める話にする
    3. 「ごめん」のかわりの合言葉を決めておく
    4. 決めたことは、短く書いて残す
  5. 夫が謝りやすくなる、ふだんの関わり方
    1. 謝ってくれたら、蒸し返さずに受け取る
    2. あなたに言いすぎた部分があれば、先に小さく謝る
    3. 小さな「ごめんね」が行き交う空気をつくる
  6. それでも喧嘩が終わらないときは
    1. 謝ってもらえない悲しさとの付き合い方
    2. 第三者に話してみる
  7. よくある質問
  8. まとめ

夫が謝らないのはなぜ?「ごめん」が言えない本音

「旦那が謝らない心理がわからない」と感じるとき、夫の中では次のような気持ちが動いているのかもしれません。複数の気持ちが絡み合って、言葉が出なくなっている場合もあります。

1. プライドが邪魔をして、非を認めにくい

自分の間違いを認めることを、「格好悪い」「情けない」と感じる人がいます。家族の前ではしっかりした自分でいたい、と思っている人ほど、謝ることに強い抵抗を感じがちです。

頭では「言いすぎた」とわかっていても、口に出そうとすると、のどの奥で言葉が止まってしまう。夫自身も、そんな自分にもどかしさを感じていることがあります。

喧嘩のあとに夫が妙に口数が少なかったり、あなたの様子をちらちら気にしていたりするなら、言いたいのに言えない状態なのかもしれません。

2. 喧嘩を「勝ち負け」で考えてしまう

話し合いを「どちらが正しいかを決める場」と考えていると、謝ることは「負けを認めること」になってしまいます。

たとえば、家計の使い方で意見がぶつかったとき、夫は「自分の考えにも理由がある」と思っているかもしれません。一部でも謝ると、主張をすべて取り下げることになる、と感じてしまうのです。

このタイプの夫は、喧嘩がこじれるほど引っこみがつかなくなります。言い合いの最中に声が大きくなりがちなら、すぐ怒る夫の本音も参考にしてください。

3. 謝ったら、ずっと責められると思っている

以前、夫が謝ったときに「本当に悪いと思ってるの?」「前もそうだったよね」と話が広がったことはないでしょうか。そうした経験があると、夫は「謝ると、かえって長引く」と学んでしまいます。

謝らないのは、反省していないからではなく、謝ったあとの展開を恐れているから、ということもあるのです。

もちろん、あなたが悪いわけではありません。傷ついた気持ちが大きければ、話が広がるのは自然なことです。ただ、夫の側ではそれが「謝ると損をする」という思いこみにつながっている場合があります。

4. 態度で謝っているつもりでいる

言葉にするのは苦手でも、行動で「悪かった」を伝えようとする人もいます。夫にとっては、それが精いっぱいの謝罪なのかもしれません。

夫の中には、「もう普通に話しかけているんだから、それで伝わるだろう」という思いがあるのかもしれません。

けれども、言葉を待っているあなたからすると、何事もなかったようにふるまわれるのは、「なかったことにされた」と感じるものです。ここに、夫婦のすれ違いが生まれます。

5. 謝り方そのものがわからない

子どものころ、家族が謝り合う姿をあまり見てこなかった人は、大人になってからも「どう謝ればいいのか」がわからないことがあります。

「ごめん」の一言をいつ、どんな顔で言えばいいのか見当がつかず、タイミングを逃しているうちに、ますます言い出しにくくなっていくのです。

このタイプの夫には、「『さっきはごめん』の一言だけでいいんだよ」と、求めていることを具体的に伝えると、ハードルがぐっと下がります。

けんかの後の沈黙
言いたいのに言えず、気まずさを抱えていることも

シンパンくんからあなたへ

「謝らない」と「謝れない」は、少し違うんだ。夫がどちらに近いかで、向き合い方も変わってくるよ。

言葉のかわりに出る「謝っているつもり」のサイン

夫が口では謝らなくても、態度で歩み寄ろうとしていることがあります。喧嘩のあとに、次のような行動がないかふり返ってみてください。

夫なりの「ごめん」かもしれない行動

  • いつもより早く帰ってくる
  • あなたの好きなお菓子や飲み物を買ってくる
  • ふだんはしない家事を、黙ってやっている
  • 「そういえば」と、どうでもいい話をふってくる
  • 子どもを連れて出かけ、ひとりの時間をつくってくれる

こうした行動が見られるなら、夫は「悪かった」と感じている可能性があります。ただし、態度での歩み寄りを受け取ることは、すべてを許すことと同じではありません。気持ちの整理がつかないときは、無理に受け取らなくても大丈夫です。

受け取れそうなときは、「お菓子ありがとう。昨日のことは、あとで少し話そうね」のように、歩み寄りに気づいていることと、話し合いたい気持ちの両方を伝えてみましょう。

謝れない夫と、謝る気がない夫の違い

「謝れない」夫と「謝る気がない」夫では、喧嘩のあとの様子が違います。

見るところ謝れない夫謝る気がない夫
喧嘩のあと気まずそうにする平然としている
歩み寄り態度で示そうとする何もしない
同じことが起きたら少し気をつけるくり返す
あなたの気持ち話せば聞く聞こうとしない

謝れない夫なら、伝え方を工夫することで話し合いが進む可能性があります。一方、謝る気がない夫の場合は、謝罪の言葉より先に、あなたの気持ちを聞いてもらう場をつくることが必要です。夫が話を聞こうとしない理由は、話を聞かない夫の本音で紹介しています。

同じことを何度もくり返し、あなたの気持ちを聞こうともしない。そんな状態が長く続くなら、喧嘩の仲直りだけでなく、夫婦の関わり方そのものを見直す時期なのかもしれません。

喧嘩のたびに怖い思いをしているときは

怒鳴る、物に当たる、脅すといったことが喧嘩のたびに起きて、怖いと感じているなら、謝る・謝らないの問題ではありません。その場合は、DV相談ナビ(#8008)や住んでいる市区町村の窓口など、公的な相談先を頼ってください。

謝れない夫の心の中を、ふだんの様子から考えてみたいときは、診断も手がかりになります。

無料の本音診断(10問)夫の気持ち診断(夫婦のすれ違い度チェック)

謝ってほしいときに、やってはいけないこと

謝ってほしいと思うのは、もっともな気持ちです。ただ、求め方によっては、かえって夫を意地にさせてしまいます。

喧嘩をこじらせやすい対応

  • 謝るまで口をきかない、と決めて張り合う
  • 過去の喧嘩や失敗を、まとめて持ち出す
  • 「謝って」と何度もくり返し迫る
  • 子どもや親の前で、謝らせようとする
  • 謝られたあとに「心がこもっていない」と突き返す

謝罪の言葉だけをゴールにしない

謝罪の言葉をもらうことがゴールになると、夫が謝るまで、喧嘩はいつまでも終わりません。そして、無理に引き出した「ごめん」には、気持ちがこもっていないこともあります。

あなたが本当にほしいのは、同じことで、もう傷つかずにすむことではないでしょうか。だとしたら、謝罪の言葉よりも、これからの行動を約束してもらうほうが、あなたの気持ちを守ることにつながります。

喧嘩のたびに、昔の話まで持ち出す

腹が立っているときほど、以前の喧嘩や、ずっと我慢してきたことまで口にしたくなるものです。けれども、話が広がるほど、夫は「何を謝ればいいのかわからない」と感じ、かえって口を閉ざしてしまいます。

話したいことが山ほどあっても、その日に取り上げるのは、いちばん引っかかっている一件だけにしましょう。ほかのことは、別の日に改めて話せば大丈夫です。

喧嘩のたびに夫が黙り込んでしまい、話にならないときは、喧嘩すると無視する夫の本音も参考になります。

人前で謝らせようとする

親や子どもの前で謝罪を求めると、夫はプライドを守ることで頭がいっぱいになり、心からの謝罪から遠ざかってしまいます。謝ってほしいことは、ふたりきりのときに伝えましょう。

「ごめん」より大切な「次どうするか」の話し合い

喧嘩を終わらせるいちばんの方法は、起きたことを責め合うのではなく、次に同じことが起きたときにどうするかを決めることです。

喧嘩の翌日以降、落ち着いてから切り出す

言い合いの直後は、お互いに気持ちが高ぶっています。話すのは、少なくとも一晩おいて、ふたりとも落ち着いてからにしましょう。

休日の午前中や、子どもが出かけている時間など、急がずに話せる時間を選ぶのがおすすめです。切り出す前に、自分がいちばん伝えたいことを一行でメモしておくと、話がそれにくくなります。

責める話ではなく、決める話にする

「なんであんなこと言ったの?」と始めると、夫は身構えて言い訳を探しはじめます。「次はどうしようか」と、これからの話として切り出すと、夫も話に入りやすくなります。

話し合いを切り出すときの例
あなた

昨日のこと、もう責めるつもりはないんだけど、一つだけ話したいの。

相手

うん。

あなた

次に同じことになったら、どうしたらいいと思う?

あなた

私は、言い合いになりそうになったら、いったん休憩したいな。

この例のように、あなたの希望も具体的に出すと、夫も「じゃあ、自分は〜する」と答えやすくなります。夫から案が出てきたら、内容が小さくても、まずは受け止めましょう。

夫から出た案を受け止めるときの例
相手

じゃあ、帰りが遅くなるときは、先に連絡する。

あなた

ありがとう。それなら、私も安心して待てるよ。

「ごめん」のかわりの合言葉を決めておく

どうしても「ごめん」が言いにくい夫なら、仲直りの合図になる言葉を、ふたりで決めておくのも一つの方法です。たとえば、「さっきは言いすぎた」「お茶いれようか」など、夫が口にしやすい言葉でかまいません。

合言葉があると、夫は負けを認めるような気まずさを感じずに歩み寄れます。あなたにとっても、「今、謝ろうとしてくれている」とわかるので、受け取りやすくなります。

仲直りのきっかけを探す
「お茶いれようか」も、仲直りの合図になります

決めたことは、短く書いて残す

話し合って決めたことは、冷蔵庫に貼るメモや、スマホのメモに、短く書き残しておきましょう。「言った・言わない」の言い合いを防げます。

  • 言い合いになりそうなら、どちらかが「休憩」と言う
  • 帰りが遅くなる日は、夕方までに連絡する
  • 話の続きは、次の日の夜にする

約束を書き残すことは、それ自体が夫からの「ごめん」のかわりになることもあります。何度か約束が守られるうちに、謝罪の言葉がなくても、あなたの気持ちは少しずつ落ち着いていくはずです。

夫が謝りやすくなる、ふだんの関わり方

謝ることへの抵抗をやわらげるには、喧嘩のときだけでなく、ふだんの関わり方も大切です。

謝ってくれたら、蒸し返さずに受け取る

夫がぎこちなくでも「ごめん」と口にしたら、その一言をまずそのまま受け取ってください。「謝ってくれてうれしい」と返すだけで十分です。そこで不満を重ねると、夫は「やっぱり謝ると損をする」と感じてしまいます。

謝ったら話が終わる、という経験を重ねることが、次の「ごめん」を言いやすくします。

あなたに言いすぎた部分があれば、先に小さく謝る

喧嘩の中で、あなたにも言いすぎた部分があったなら、その部分だけ先に謝ってみるのも一つの方法です。「さっきは言い方がきつかった、ごめんね」と伝えると、夫も自分の非を認めやすくなります。

ただし、あなたに非がないのに、関係を保つために毎回先に謝る必要はありません。それが当たり前になると、あなたばかりが折れる関係ができあがってしまいます。

小さな「ごめんね」が行き交う空気をつくる

「待たせてごめんね」「さっきは聞いてなかった、ごめん」。日常の小さな場面で謝る言葉が自然に出ている家では、大きな喧嘩のときにも「ごめん」が言いやすくなります。

夫が小さなことでも謝ってくれたら、「ありがとう」と返してみてください。夫の機嫌が悪く、話し合いのきっかけがつかめないときは、夫が不機嫌な理由と上手な接し方も読んでみてください。

それでも喧嘩が終わらないときは

話し合いを重ねても、同じ喧嘩をくり返してしまう夫婦もいます。謝ってもらえない悲しさをひとりで抱えていると、心が疲れてしまいます。

便箋に手紙を書く
胸にたまった気持ちは、ノートに書き出してみる

謝ってもらえない悲しさとの付き合い方

謝罪を待つあいだ、あなたの気持ちが置き去りになっていませんか。悲しかったこと、悔しかったことをノートに書き出すと、頭の中で同じ場面を何度も思い返すことが減っていきます。

また、「許すかどうか」と「夫婦としてやっていくかどうか」は、分けて考えてかまいません。許せない気持ちが残っていても、約束を守ってもらいながら、少しずつ気持ちを落ち着けていく道もあります。

第三者に話してみる

謝ってくれない夫の話は、愚痴のようになってしまいそうで、友人にも打ち明けにくいものです。利害のない相手に話してみると、喧嘩のどこで自分がいちばん傷ついたのかが見えてきて、夫に何を求めたいのかもはっきりしてきます。

よくある質問

夫が一度も謝ったことがありません。愛情がないのでしょうか?

謝らないことと、愛情がないことは同じではありません。謝ることを「負け」と感じていたり、言葉にするのが極端に苦手だったりする人もいます。態度で歩み寄ろうとしているかどうかも、あわせて見てみましょう。

謝らないまま、なかったことにされるのがつらいです。

「なかったことにされると悲しい」と、あなたの気持ちを伝えてみてください。そのうえで「次はどうするか」を一緒に決められれば、喧嘩をうやむやにせずに終わらせることができます。

いつも私が先に謝っています。このままでいいのでしょうか?

自分に非がある部分を謝るのはよいことですが、毎回あなただけが謝る関係は、続けるほど苦しくなります。落ち着いているときに、「お互いに言いすぎたら謝ろうね」とルールにしてみるのも一つの方法です。

謝ってくれたのに、許せない気持ちが残っています。

謝られたからといって、すぐに気持ちが切り替わるとは限りません。何が許せないのかを自分の中で整理し、「同じことはしないでほしい」という約束を夫と確かめることで、少しずつ落ち着いていくこともあります。

子どもにも謝らない夫が気になります。

子どもは、親が謝る姿を見て謝り方を覚えていきます。まずはあなたが子どもに「さっきはごめんね」と伝える姿を見せ、そのうえで落ち着いた日に、「子どもにも一言あるといいね」と夫に話してみましょう。

まとめ

謝ってもらえないと、自分の気持ちが置き去りにされたようで、悲しくなりますよね。この記事のポイントをふり返っておきましょう。

  • 夫が謝らない背景には、プライド、勝ち負けの考え方、謝ったら責められ続けるという不安がある
  • 態度で謝っているつもりの夫もいるが、受け取るかどうかはあなたが決めてよい
  • 謝罪の言葉だけをゴールにすると、喧嘩はいつまでも終わらない
  • 「次に同じことが起きたらどうするか」を、責めずに一緒に決める
  • 謝ってくれたら蒸し返さずに受け取ると、次の「ごめん」が出やすくなる

喧嘩を終わらせる鍵は、言葉より「これから」にあります。ふたりで決めた小さな約束が、何度もの「ごめん」より関係を支えてくれるはずです。

シンパンくんからあなたへ

謝ってもらえない悲しさを抱えながら、ここまで考えてきたあなたはえらいよ。次の話し合いは、「これから」の話から始めてみよう。